用語説明

PowerPC

Apple Computer社,IBM社,モトローラ社の3社がインテルに対抗して開発したマイクロプロセッサ

◆ 《PowerPCプラットフォーム

PowerPCマイクロプロセッサを搭載し,Mac OSやWindows NTといった業界標準のオペレーティングシステムを複数動作させることができる新しいシステムアーキテクチャ。1995年11月に公開された。

◆ 《68kエミュレーション機能

68kプロセッサ用の命令をPowerPC上で実行するために用意されたソフトウェア。68k命令を順次PowerPC命令に変換して実行する。

◆ 《680X0系ソフトウェアエミュレーション》

従来の680X0コードでつくられているプログラムを,PowerPC搭載のMacintoshで実行するために採用された仕組み。680X0コードをエミュレーション(模倣)プログラムで解析しながら実行する。エミュレーションプログラムの性能で,680X0プログラムの実行速度が決まる。Power Macintosh 9500,8500,7500では,ダイナミックリコンパイル方式が使用され,エミュレーション速度が大きく向上した。

◆ 《投機的実行》

予測された分岐が確定する前であっても,演算ユニットが遊んでいる場合は試しに実行する。分岐予測が正しかったときは,その結果をそのまま使い,分岐予測が誤っていたときは,その結果を捨てる。高速化のために使用される。

◆ 《Out-of-Order実行》

命令の実行効率を向上させるために,命令の実行順序をプロセッサ内で変更すること。ただし,命令の実行順を変更しても最終的な結果が変わらない場合に限る。PowerPC604で用いられた高速化のための技術。

◆ 《動的分岐予測》

実際に実行された分岐処理の結果をプロセッサ内に記憶しておき,再び分岐命令が実行される場合は過去の分岐履歴を調べることで分岐先を予測することをいう。高速化のために使用される。

◆ 《レジスタリネーミング》

プログラムで使用されている汎用レジスタプロセッサ内に物理的に備えているリネームレジスタに変更して,命令間のレジスタ競合を解決する方法。高速化のために使用される。