用語説明

VPN(仮想専用網)

Virtual Private Network

公衆網を,特定のお客さま(大企業等)があたかも専用網を保有するのと同様に利用できる技術およびサービスをいう。主にインターネット上で暗号技術を用いて,拠点ネットワークを相互接続する場合によく用いられる。インターネットはその利用コストが専用線等に比べると非常に安いが,その反面多くのユーザで共用しているため,セキュリティをいかに保ち,情報漏洩や改ざんから守るかが重要な課題となっている。その中で出てきたのがVPNであり,暗号技術の発展とともに利用が進んでいる。最近ではインターネットを用いて,リモートアクセスするという場合にもVPNを張って,リモートホストへのアクセスを安全に行うというのが流行っている。

具体的には,お客さまの端末側に閉じた広域な短桁番号接続や,グループ外からのセキュリティチェック等の機能がある。専用線,PBX等を組み合わせた企業独自のネットワークをプライベートネットワークと呼ぶのに対し,電話網,パケット網等の公衆網の中に論理的に構成されるプライベートネットワークを仮想専用網と呼ぶ。AT&TのSDN(Software Defined Network)が代表的なもので,NTTでは,1994年から「メンバーズネット」の商品名でサービスを開始している。一般に大口ユーザ向け料金割引サービスがセットとなる。主要先進国のほとんどですでに提供中。

◆ 《IPSec(IP Security)》

VPNを設定する場合,従来はメーカ独自の手順で暗号トンネルをつくっていたため,相互接続性はまったくないが,IETF(Internet Engineering Task Force)においてVPNを規定する標準として定義されたものがIPSecであり,相互接続性の向上が望まれている。

※関連用語(キーワード)