用語説明

拡張GPS方式

Enhanced Global Positioning System

GPS受信機を内蔵した端末と本方式用のサーバ間で演算に必要な各種データを携帯電話網を使って送受信し,端末から送ったデータをサーバが演算することで高機能・高性能な測位を実現する方式。

サーバから捕捉衛星情報や衛星ドップラー周波数を受信した端末は,スペクトラム拡散の復調後,各衛星までの擬似距離*を算出し,サーバにデータを送信する。サーバは,端末から得られた演算データを使って高速の演算と精度補正を実施する。端末は,地図データとともに測位結果をサーバから受け取り,液晶装置に表示する。

*擬似距離:衛星は極めて正確な原子時計を搭載しているが,GPS受信機の時計は衛星ほど高精度ではないため,衛星からの時刻で補正した「見かけ上の伝搬時間」なので,測位点と衛星までの距離は厳密な意味で計算上「距離」と呼ばず,「擬似距離」という。