用語説明

コネクションレスサーバ(CLS)方式

コネクション型のATMネットワークでインターネット型などのコネクションレス型のアプリケーションを動作させるためのパケット転送の一技術。関連する方式としてIP over ATM方式がある。広域ATMネットワーク内転送用パケット(内部転送用)にユーザパケットをカプセル化する。内部転送用パケットはATMセルに分解され,CLS間をATMレイヤで高速に中継されるが,ルーチング処理はCLSで内部転送用プロトコルに基づいて行われる。一般にサービス品質を重視する場合にはIP over ATM方式を,コストを重視する場合にはCLS方式が有効と考えられている。

◆ 《IP over ATM方式》

コンピュータ通信の分野でIPパケットをATMセルに乗せて伝送する方式の1つ。コネクション型のATMネットワークでインターネット(コネクションレス型)のアプリケーションを動作させるために必要なIPアドレスからATMアドレスへの変換とIPパケットのカプセル化の方法が規定される。ATMのデータリンクレイヤによってIP等のネットワークレイヤのパケットを転送する。端末間にATMコネクションが設定されていることが必要であり,ない場合は通信に先立ち相手端末のATMアドレスを基にコネクションを設定する。

◆ 《セル再組立方式》

ATMネットワーク内ではパケットをセルに分割して転送するため,中継ノードにおいて,セルを元のパケットに再組立てしてからパケットのルーチング処理を行う方式。この他に,非組立方式もあるが,高速の処理が必要になるため装置が高価になる。コネクションレスサーバ(CLS)方式での中継で使用される。