用語説明

ダイバーシチ方式

フェージングのように確率的な変動現象の現れる劣悪な伝送路のもとで高品質伝送を実現するため,変動現象が独立となる複数の伝送路を設け,切り換えて受信したり,それらを合成したりして受信電界強度の変化を極力小さくして受信する方式。空間的に伝送路を変えるもの(スペースダイバーシチ)と周波数的に伝送路を変えるもの(周波数ダイバーシチ)が代表的。

◆ 《多重ダイバーシチ技術》

無線回線の品質を改善するダイバーシチ技術の中で,空間位置と周波数,または空間位置とアンテナ指向方向といった2種類以上のダイバーシチを組み合わせたり,3系統以上に経路数を増加することによって,回線品質の改善効果をより増大させる技術。

◆ 《角度ダイバーシチ方式》

ワイヤレスシステムにおいて,電波の伝搬経路の状態が変動することによって生じる通信品質の劣化を補うダイバーシチ方式の1つ。指向性を持った複数のアンテナを角度をずらして配置し,それぞれのアンテナで受信した伝送経路ごとの通信品質を監視し,高い通信品質が得られる最適なアンテナを選択,切替制御する。