用語説明

秘密鍵暗号方式

データの暗号化と復号化に同じ秘密鍵を用いる方式。高速暗号計算ができるための大量データを扱う通信メッセージやファイルの暗号化に多く使われている。送信側と着信側で同じ鍵を使うため,何らかの方法で鍵を一方から他方へ配送する必要がある。鍵の配送メカニズムにはセンタを利用する方式とエンド・エンドで利用する方式に大別される。

◆ 《シーザー暗号の例》

AとB,BとC,……,XとY,YとZ,ZとAのように,アルファベットの文字順をシフトして対応させるとき,シフト量1のシーザー暗号という。このとき,アルファベットのメッセージ“CAT”は暗号化されたメッセージ“DBU”に対応する。ここで,シフト量1が暗号化鍵で,それに従い文字を置換するのが暗号化処理であり,シフト量1の復号化鍵に従い元の文字に置換するのが復号化処理である。この場合,アルファベットが26文字であることから,暗号鍵としてシフト量1から25の整数が選択できる。実際に使われるFEALなどの秘密鍵暗号方式はもっと複雑なもので,プログラムや計算機と同じディジタル回路で実現され,メッセージ暗号鍵はデータで表現される。

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