用語説明

ファシリティマネジメント(FM)

Facility Management

企業が保有・管理するすべての施設を対象として,竣工後(土地は取得,建物は施工,設備は設置の後)これらをうまく使っていくために必要な,あらゆるマネジメント。

経営的視点に立って,建設されてしまった建築物等のファシリティを有効・適切に計画・運営・管理し,ダイナミックな企業活動の展開に貢献する全体的な取組み。

① ジャフマ(JFMA;日本ファシリティマネジメント協会)の定義「ファシリティマネジメントとは,社会の変化と新しい企業環境に対応して,経営的視点に立って,建築等の施設類を有効・適切に計画・整備・運営・管理し,ダイナミックな企業活動の展開に貢献する全体的な取組み。これをシステマティックに科学的手法によって実践するところに特徴がある。この定義では,企業にとってFMとは何かが簡潔に要約されている。

② イフマ(IFMA;国際ファシリティマネジメント協会)の定義「ファシリティマネジメント」とは,効率的な執務環境を提供するために,実証された管理業務と最新の技術知識を結び付けることであり,生産性の高い執務環境を計画,提供し,管理する経営活動である」。この定義ではFMの目的と機能が明快にされている。

③ ファシリティマネジメント推進連絡協議会の定義「ファシリティマネジメントとは,企業・団体などの全施設および環境を経営的視点から総合的に企画,管理,活用する経営管理活動」。

④ アメリカ国会図書館の定義「ファシリティマネジメントとは,物理的なワークプレイスを組織で働く人,そこで行われる業務と調整する活動であり,経営管理学,建築学,行動科学,工学の原理を統合することである」。この定義ではFMの対象と背景となる知識範囲が明示されている。

◆ 《コンストラクションマネジメント(CM:Construction Management)》

企業が経営資源としての設備や建物の建設・運用について検討する場合,総合的に建設投資をマネジメントすることにより投資額を下げる手法。建設したものをいかに効率よく使って経営に役立てるかの手法がファシリティマネジメント。