用語説明

Global Platform

Visa Open Platform仕様をベースとして,金融業界を中心に設立されたGlobalPlatformが1999年に発表した仕様。

業界を超えた多機能ICカードを実現するために必要なICカードの発行およびその管理,アプリケーションの管理,端末,ポスト・イシュアンス・ローディング*といったインフラを標準化するための仕様の開発や管理を行う非営利組織。Visa Internationalが開発したVisa Open Platformをベースとしたプラットフォーム仕様を検討している。

ICカードのアプリケーション作成用のプログラミング言語とOSは,Sun Microsystems社のJava Card仕様が実質的な標準になっている。ICカードのハードウェアに依存しないアプリケーション開発が可能であるが,Javaという,オープンでサーバ機やPCとも共通なプログラミング言語が利用できることが特徴。

カード発行後のアプリケーションの追加・削除に関しては,カード発行者だけでなく,カード発行者から許可を得たサービス提供者によっても可能。

クレジットカード,キャッシュカード等での利用のほか,健康保険カード等の公共分野のカードでの利用も多くみられる。

これまでに共通鍵ベースのGPカード仕様V2.1をリリースしており,現在は,NICSS・MULTOS,欧州機関との連携を行い,PKIベースの次期仕様V2.2の検討を開始している。

組織としては,カード委員会・デバイス委員会(STIPコンソーシアムは本委員会に統合された)・システム委員会・プランニングユニット・マーケティングセンタがある。

会員資格は,図に示すようにFull Member,Observer,Public Entityの3種。カードのイシュア(カード発行者(会社)),通信会社,カード・端末ベンダ,ソフトベンダ等から幅広く参加しており,組織発足時(1999年11月)で約30,2005年7月末現在で51の会社,団体が参加している。

*ポスト・イシュアンス・ローディング:ICカード発行後にアプリケーションを追加・変更する機能のこと。

図_GlobalPlatformの会員・組織構成