用語説明

InfoProtect

NTTが開発した画像情報を安全かつ確実に売買できる著作権保護を考慮した情報流通システム。画像情報の複製を防止しつつ内容をおおよそ理解できる見本画像の生成機能,安全確実な決済・商品配送機能,購入商品の不正コピーの抑止機能等の特徴を持つ。

ユーザは“画像半開示技術”により,おおよその内容が確認できる程度にスクランブルをかけた見本画像を見て,どの画像を購入するかを判断できる。実際の購入にあたっては“Infoket技術”により,クレジットカード等を用いた代金の支払いと引き替えにスクランブル解除鍵が配送され,見本画像を元の画像に戻すことができる。さらに,購入後の画像には“電子透かし技術”により購入者IDが埋め込まれるため,不正コピーを抑止することが可能である。

本システムにより,不正コピー等の心配から商品化が見送られてきた写真・美術作品等のディジタル素材についても活発な取引が行われる。

InfoProtectは,(1)画像半開示技術,(2)Infoket鍵配送技術,(3)電子透かし技術,の3つの技術によって実現されている。

(1) 画像半開示技術

提供者側が見本画像の品質を自由に制御するための技術。名称は半開示であるが,画像の任意の部分に任意の強さのボカシ(スクランブル)をかけられるため,見本画像としての役割を最大限に発揮させることが可能。

(2) Infoket鍵配送技術

Infoketでは商品情報を暗号化してあらかじめ購入者に届けておき,代金の支払いと引換えにネットワークを介して鍵情報を購入者へ送付し,商品を復元する。商品の改ざん防止のために,暗号化商品にディジタル署名を付加した商品カプセル化機能や,鍵情報の盗難防止,端末・サーバなりすまし防止のために,相互認証機能を持つセキュアプロトコル等を実現している。

(3) 電子透かし技術

購入者が商品画像を入手した後で不正コピーをするのを抑止し,提供者の著作権を保護するために電子透かし技術を適用している。これは商品画像に購入者IDを埋め込んでおき,専用の読取りツールで解析すると,そのIDが判別できるという技術。