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3月号 2021 Vol. 19 No. 3

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■ 概要
NTTの完全子会社となったNTTドコモ。5G(第5世代移動通信システム)のサービス開始とともにビジネス環境は変革期を迎えています。また、新型コロナウイルスの影響により社会課題への関心は高まっています。加速するデジタルトランスフォーメーション(DX)、リモートワークの普及等の社会の変革期にNTTドコモはどのような姿勢で臨むのか、谷直樹NTTドコモ常務執行役員に現在の取り組みとトップの心構えを伺いました。

Front-line Researchers

■ 概要
NTT物性科学基礎研究所量子固体物性研究グループは、電子が持つ波動性や重ね合わせ、スピンといった量子力学的性質に加え、電子間の相互作用によって生じる多体効果や相関効果に注目し、それらを半導体や原子層物質のへテロ構造・ナノ構造を用いて生成・制御することで、ばらばらの電子では得られない新しい機能を持った量子デバイスや極限的な量子計測技術の開拓に臨んでいます。従来のデバイスでは使われていない電子の性質を利用することをめざして超低消費電力のデバイスや超高感度のセンサにつながるような物理現象を追究する村木康二 NTT物性科学基礎研究所 上席特別研究員に研究の進捗と研究者としてのあり方について伺いました。

Feature Articles: NTT R&D Forum 2020 Connect Special Sessions

■ 概要
2020年11月19日にライブ配信された「NTT R&Dフォーラム2020 Connect」特別セッション1では、ゲストに日本フェンシング協会会長/国際フェンシング連盟副会長の太田雄貴氏、株式会社IMAGICA EEX代表取締役CEO兼CCO/株式会社IMAGICA GROUP ゼネラルプロデューサーの諸石治之氏を迎え、木下真吾NTTサービスエボリューション研究所 主席研究員により「ポストコロナに向けたスポーツ&ライブエンターテインメントの再創造」をテーマに、コロナ禍におけるスポーツ&ライブエンターテインメントの現状と今後について議論が交わされました。
■ 概要
2020年11月20日にライブ配信された「NTT R&Dフォーラム2020 Connect」特別セッション2では、ゲストに小説家・「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」SF考証の高島雄哉氏、タレントの眞鍋かをり氏を迎え、前田裕二NTT宇宙環境エネルギー研究所 所長により「宇宙世紀に向けた、NTT宇宙環境エネルギー研究所の挑戦」をテーマにセッションが行われました。SF作品であるガンダムの設定世界と絡めつつ、核融合炉の最適オペレーション技術など、NTT宇宙環境エネルギー研究所が取り組むさまざまな挑戦について紹介されました。

Feature Articles: Media Robotics as the Boundary Connecting Real Space and Cyberspace

■ 概要
IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想実現に向けて、ICTリテラシーによらず、私たちの生活を根底から変える現実空間とサイバー空間をつなぐ新たな「環境」が必要となります。人と環境をよりナチュラルに融合すること、すなわちナチュラルにつなぐサイバーフィジカルインタラクション機能が不可欠となります。本特集では、現実空間とサイバー空間の境界に位置するサイバーフィジカルインタラクションに関する最新の技術動向について紹介します。
■ 概要
NTTサービスエボリューション研究所では、視聴覚に働きかけ情報を効果的に提示することにより、ナチュラルなインタラクションを実現する新たなメディア処理技術の研究開発を進めています。本稿では、奥行推定と画像領域分割の融合によるデプスマップの精度向上技術と、本技術を用いて単眼2D映像からナチュラルな3D視聴を実現するHiddenStereo映像を生成するシステムを紹介します。
■ 概要
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、スポーツ観戦やエンタテインメントの世界においても、無観客によるスポーツ中継やライブ配信イベントでの視聴が増えつつあります。NTTサービスエボリューション研究所では、これまで取り組んできた会場の臨場感をそのまま遠隔地へ伝送し再現することに加えて、リモートで視聴している観客の情動(感情の動き)をとらえ、遠隔にいる他の観客と一体感や対話性、盛り上がり感を共有する感覚のフィードバックが必要と考え、要素技術の研究開発を推進しています。
■ 概要
NTT先端集積デバイス研究所では、通信用光デバイスとして平面基板上に光回路を集積する平面光波回路技術を可視光領域に適用して、光の3原色を束ねる光学系を抜本的に小型化する光回路を実現しました。これを、レーザ光を用いるスマートグラスで必要となるレーザ光源モジュールに適用し、メガネのようなスマートグラスを実現可能な、メガネのつるに収まるサイズの超小型RGBレーザ光源モジュールを実現しました。
■ 概要
NTTサービスエボリューション研究所では、システムを使いやすくするためのユーザインタフェース技術の研究開発を進めています。その実現に向け、次世代情報端末の重要な要素である端末の操作方法に着目し、手のジェスチャによる眼鏡型端末向け操作を実現するための手指形状認識技術の確立をめざし、研究を行っています。本稿では、これらに関連した取り組みについて解説します。
■ 概要
私たちは目標の実現に向かうユーザに対し、スマートグラスなどの日常的に身に着けて使用する情報デバイスにより、行動情報を表示する方式について検討しています。情報閲覧を強制するとユーザの妨害感を高めて継続的な利用が妨げられる可能性があり、強制しないと閲覧されないことが予想されます。そこで妨害感の低減と確実な閲覧を両立する情報表示方法として「情報の閲覧を強制するが自ら選んで閲覧したと感じさせる方法」を実現し、これが有効である可能性を確認しました。
■ 概要
映像提示技術や身体情報取得技術の発展に伴い、ユーザが映像とインタラクションする場面が増えてきています。本稿では、ユーザが自らのアクションによってバーチャルな対象を操作する際に、その対象に触覚的な質感を持たせることのできる技術「空中擬似触覚」を提案します。この技術ではユーザのアクションに伴って対象を変形させますが、その変形のパターンを操作することで対象の柔らかさ印象を変えることができます。将来的には、豊かな質感をバーチャルな対象に持たせるための技術へ発展させます。
■ 概要
高齢者の歩行や自動車運転時の事故を防ぐためには運動機能の向上だけでなく、適切な運動遂行のために環境変化に適応する認知機能の観点も重要だと考え、この運動時の環境適応能力を評価・向上するための技術創出に向けて研究開発を進めています。本稿では、本技術の実現に向けた取り組みを紹介します。

Regular Articles

■ 概要
遠隔から光配線切り替えが可能なロボティックパッチパネルなどのスイッチの登場により、光配線切り替えの自動化が期待されています。多数の光配線を収容する通信局舎は、大規模な非閉塞を構築するために複数のスイッチが必要となります。従来、Closネットワークと呼ばれる網トポロジが最適であるとして採用されてきました。Closネットワークは、その非閉塞性から、効率的な網トポロジとして広く利用されています。しかし、通常の光スイッチ(入出力ポート数が等しいスイッチ)で構成される狭義非閉塞網では、ポートの大部分が未使用のままになり、Closネットワークの効率が低下します。この非効率性は、スイッチの2つの「側面」が異なる役割を持っているという暗黙の制約が原因です。この制約を取り除くことで、網構成の自由度が高まり、狭義非閉塞性を失うことなく容量の増加が可能となります。本論文では、新しい網トポロジを提案し、網容量に関するいくつかの定理を示します。数値実験の結果、提案網トポロジは網容量を最大で約30%増加させました。

Global Standardization Activities

■ 概要
光ファイバの標準はITU-T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)勧告として制定されており、その内容についてはSG15(Study Group 15)にて議論され、光通信システムの進展に合わせて改訂されています。ここでは、公衆光通信網で用いられているシングルモード光ファイバ(SMF)のITU-T標準化動向および、SMFの通信容量限界を超えた超大容量伝送が可能と期待されている空間分割多重(SDM)用光ファイバの標準化に向けた取り組みを紹介します。

Short Reports

External Awards/Papers Published in Technical Journals and Conference Proceedings
外部での受賞もしくは投稿した論文の抄録

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