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3月号 2022 Vol. 20 No. 3

English

Front-line Researchers

■ 概要
コンピュータによる自動音声認識技術が急速に発展し、スマートフォンやスマートスピーカ等の音声インタフェースで当たり前に利用される昨今、人との対話に向けてさらなる技術の向上が待ち望まれています。さまざまな音が聞こえている中から周囲の雑音や残響を除去して聞きたい音だけを高精度に抽出する技術に関して、世界最先端の研究を続けている中谷智広上席特別研究員に研究活動の進捗と世界初に臨む研究者の姿勢について伺いました。

Rising Researchers

■ 概要
IoT(Internet of Things)の普及や5G(第5世代移動通信システム)サービスの開始などに伴い、これらを支える光通信ネットワークにはより一層の高速化が求められています。今回は、光ファイバ通信の末端部分を担い、高速化にも大きく寄与する「マッハツェンダ型光変調器」の研究に取り組む小木曽義弘特別研究員にお話を伺いました。

Feature Articles: Technology Development for Achieving the Digital Twin Computing Initiative

■ 概要
NTTがめざすIOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想における大きな柱の1つとして、実世界とデジタル世界の掛け合わせによる未来予測や最適化を実現する「デジタルツインコンピューティング(DTC)」の研究開発を進めています。本稿では、IOWNにおいてDTCが担う世界と、4つのグランドチャレンジについて紹介します。
■ 概要
全人類が相互理解可能な統一的なコミュニケーションを可能にすることをめざし、感性コミュニケーション技術の実現に取り組んでいます。第一歩として、①相手に合わせてどのように伝えるか、②コミュニケーションをどのように評価するかに焦点を当て、「作業熟練度に合わせた情報提示」と「対話参加者の積極性と影響度に基づく満足度評価推定」の技術をそれぞれ検討しました。今後は、本稿の技術を磨き、互いの感性に合った表現による発話意図の理解向上をめざします。
■ 概要
NTTが2020年に発表したデジタルツインコンピューティングのグランドチャレンジ「Another Me」では、実在する人間と同じ知性や人格を感じられ、本人として社会の中で認知され活動できる自分の分身のような存在の実現をめざします。そのための一歩として、その人らしく動作し、その人が持つ観点に沿った質問が可能なデジタルツインを構築しました。本稿では、その主要技術である、観点別質問生成技術、身体モーション生成技術、および対話映像要約技術について詳しく解説します。
■ 概要
デジタルツインコンピューティング(DTC)構想の実現に向けたグランドチャレンジの1つである「未来社会探索エンジン」について、本稿ではそのアーキテクチャ概要と、3つの主要技術について紹介します。
■ 概要
NTTデジタルツインコンピューティング研究センタは、環境と人間社会の調和した持続性を将来にわたって維持することが地球におけるもっとも重大な課題であるととらえ、地球上で行われるさまざまな経済・社会活動と環境の相互関係をできる限り計算可能にすることで、人間社会のあり方の選択肢を導出するというグランドチャレンジを掲げています。本稿では、その実現のために私たちが進めている取り組みについて解説します。

Regular Articles

■ 概要
筆者らは、大容量無線伝送の実現に向け電波の軌道角運動量(orbital angular momentum: OAM)を用いたテラビット級の無線伝送技術の研究開発に取り組んでいます。本稿では、試作した40 GHz帯OAM無線多重伝送装置を用いた屋外伝送実験について報告します。本装置は、円形アレーアンテナを持ち、バトラーマトリクスにより7つのOAMモード(0、±1、±2、±3)の生成・分離を行っています。また、垂直・水平偏波の利用が可能であるため、円形アレーアンテナの中央に個別のアンテナ素子を配置することで、合計15個のストリームによる多重伝送を行うことができます。本装置の伝送帯域幅を1.5 GHzとし、屋外伝送実験を行いました。その結果、伝送距離100 m、200 mで、それぞれ世界トップレベルとなる137 Gbit/s、117 Gbit/sの伝送容量を達成しました。

Global Standardization Activities

■ 概要
無線通信システムを実用化する際、通信方式の決定や周波数の獲得は無線通信システムの基本性能に大きな影響を与える重要なステップです。新規周波数割当てや伝送技術の優劣を評価する際に、各団体が異なる伝搬条件で評価を実施した場合、伝送特性や周波数共用検討において正当な判断を実施することが困難となるため、共通の土台となる電波伝搬モデルの標準化が必要不可欠となります。ここでは、筆者らがNTTグループ代表として主導している電波伝搬モデルの国際標準化組織であるITU-R(International Telecommunication Union Radiocommunication Sector)SG(Study Group)3の最新動向を紹介します。

External Awards/Papers Published in Technical Journals and Conference Proceedings
外部での受賞もしくは投稿した論文の抄録

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