用語説明

OSI(開放型システム間相互接続)

Open Systems Interconnec-tion

異機種のコンピュータ間の通信を円滑に実現するための機能的な条件(接続するコードや端子の規格等)や,伝送される波形等の電気的な条件,さらにファイルの転送や文書の交換等に必要な応用プログラムやファイルの構造等に関するプロトコル体系で,ITU-TやISO/IECで国際標準化が進められている。OSIは,米国,英国等の政府調達仕様に採用されるなど,今後幅広く普及することが期待されている。このように,異なるコンピュータ等のシステム間を通信回線等で相互に結び,相互通信できるようにするための標準ネットワーク・アーキテクチャをOSIと呼び,そのプロトコルを開発していく際のモデルがOSI参照モデルである。このモデルは,物理層,データリンク層,ネットワーク層,トランスポート層,セッション層,プレゼンテーション層,アプリケーション層(最上位層)の7階層(レイヤ1~7)で構成される(表)。

◆ 《適合性試験(コンフォーマンステスト)》

OSIのプロトコルを実装したシステム(コンピュータや端末等)が正しくOSIの規格や勧告に準拠した通信動作を行うか否かを,試験システムを用いて確認する試験。試験システムと試験対象システムの間を通信回線で結び,実際に通信を実行させて試験する。

◆ 《相互運用性試験(インタオペラビリティテスト)》

OSIのプロトコルを実装した複数のシステム同士(一般には異機種システム)を通信回線で結んで実際に通信動作を行わせ,その上のアプリケーション(応用)プログラムが連携して動作可能であるか否かを確認する試験である。通常,適合性試験を終えた後,製品化もしくは実用化の最終段階にこの試験を行う。インタオペラビリティという用語はコネクティビティ(相互につながること)やポータビリティ(アプリケーションプログラムが異なる環境間で相互移植可能なこと)と区別して用いられる。

◆ 《L3スイッチ》

OSI7階層のうち第3層(ネットワーク層)のアドレス情報を参照してスイッチングする方式。

表_OSI参照モデル