用語説明

分散シフトファイバ

単一モードファイバの群速度分散が零となる波長は1.3μm帯だが,この波長を1.5μmにシフトしたファイバ。シングルモード(SM)型光ファイバを使用する際には,損失,分散を考慮する必要があり,低損失であること,使用波長において分散のないことが望まれる。通常の石英系材質のSM型光ファイバは波長1.3μm帯で分散が最も小さくなる構造であるが,最も損失が低くなるのは1.55μm帯である。この波長を通信に使用するために分散のない波長(零分散波長)が1.55μmとなるよう開発されたのが分散シフトファイバである。この分散シフトファイバは低損失という特徴も併せ持つことから,長距離の伝送路(中継系,海底ルート)に適用されている。