用語説明

TCP/IP

Transmission Control Protocol/Internet Protocol

ARPANET(米国国防総省高等研究所によって構築された広域コンピュータネットワーク)で開発されたネットワークプロトコルインターネット上の実質的な標準プロトコルとなっている。UNIXでは標準であるが,現在は,パソコンに移植され,LAN等機種やメーカの壁を越えて相互にデータをやり取りできる。

TCPはOSIの4層(トランスポート層)に相当し,エンド・エンドで誤りのない転送を保証するために肯定確認応答,go-back-N型の再送等を用いる。また,輻輳制御機能としてウインドウベースのフロー制御機能を有する。IPは,3層(ネットワーク層)に相当する。インターネットで用いられているネットワーク層(レイヤ3)のプロトコルであり,IPデータグラムと呼ばれる情報転送単位を定義し,コネクションレスのベストエフォート式パケット配送サービスの基礎を提供する。インターネットプロトコル体系としては,このIPとトランスポート層のプロトコルであるTCPが最も基本的なものであることからTCP/IPと対で呼ばれている。LANだけでなく,広域網に接続されたコンピュータ間でも広く使われている。

◆ 《IP(Internet Protocol)》

米国国防総省が開発したTCP/IPプロトコルにおけるネットワーク層で経路制御等を行うプロトコルで,OSI参照モデルではネットワーク層プロトコルに相当する。

◆ 《サブネットマスク》

IPアドレスのうち,ネットワークの識別部分として使用される範囲を表すビット列。例えば,ネットワークの識別部分の長さが26 bitの場合,サブネットマスクは「255:255:255:192」と表現される。

◆ 《UDP(User Datagram Protocol)》

IP上のコネクションレス型のOSI参照モデルトランスポート層(レイヤ4)に相当するプロトコルで,アプリケーション間の通信を行う。TCPと異なり,データ転送の際,パケットの配達確認や通信の保証を行わない。また,輻輳制御機能も有さない。インターネット上では制御情報のやり取りや実時間型アプリケーション等に利用される。