用語説明

走査型原子間力顕微鏡(AFM)

Atomic Force Microscope

走査型原子間力顕微鏡は,原子数個の大きさの先端を持つプローブ(探針)を試料に限りなく近づけて走査し,原子と原子が極めて近い距離になると発生する物理的な力(原子間力)によって生じるプローブのたわみを検出することによって,試料の表面形状を検出する顕微鏡。

◆ 《走査型近接場光学顕微鏡》

プローブ(探針)を光の波長以下の距離まで近づけて走査し,試料の光学特性を画像化する顕微鏡。

試料を地面にたとえると,地表の凹凸を表現した等高線の描かれた地図が走査型原子間力顕微鏡で得られる画像に,地表の色等を表現した航空写真が走査型近接場光学顕微鏡で得られる画像に相当する。

NTTで開発された走査型近接場光学顕微鏡は,従来の光学顕微鏡の約300 nm(光の波長程度)の分界能に対して,20 nm以下の分解能を実現した。この開発により光通信部品,光記憶媒体の読み取り部分などの高密度光記憶技術や細胞等のバイオ分野の観察など様々な分野での活用が期待できる。