用語説明

ディザ処理

画像データの減色処理の一つ。例えば,無限に近い色が存在する写真等の自然画を,256色しか表示できないディスプレイに表示する場合,表示可能な256色に該当しない色については,その中で最も近い色に置き換えることとなる。しかし,この方法で減色した場合,画像によっては色と色の境界部分の輪郭が際立ってしまい,違和感が生じることが多い。これに対して,上記のように表示できない色を単純に近似色に置き換えるのではなく,該当色の範囲内に複数色の画素を適度な割合で配置し,見かけ上,色を混ぜ合わせることによって表現する処理を「ディザ処理」という。例えば,紫を赤と青で表現する場合,赤の画素と青の画素を1対1の割合で交互に配置すれば,見かけ上は紫となる。画素の割合を変化させることで,赤紫,青紫の表現も可能となる。ファクシミリ画像においては,通常白と黒の2色でしか使用できないが,このディザ処理を用いることにより,中間調(白と黒の間の色:濃い灰色,薄い灰色等)の表現が可能となる。