用語説明

廃棄物処理法(廃棄物処理に関する法律)

正式には「廃棄物の処理および清掃に関する法律」(1971年施工)と呼ばれる法律。廃棄物の排出を抑制し,廃棄物の適正な分別,保管,収集,運搬,再生,処分等の処理をすることにより,生活環境の保全および公衆衛生の向上を図ることを目的としている。この法律を受け,地方公共団体では,清掃条例を制定しより具体的な廃棄物処理事業を規定している。本法律による廃棄物の分類と処理責任は以下のとおり。

(1) 廃棄物の分類

廃棄物は『ごみ,粗大ごみ,燃えがら,汚泥,ふん尿等の汚物や,自分で利用したり他人に有償で売却できないために不要になったもの』と定義されている。このうち発生形態や性状等の違いから一般廃棄物と産業廃棄物の2つに区分され,それぞれ排出後の処理の責任主体,処理方法等が異なる。

(2) 産業廃棄物の処理責任

法律では,「産業廃棄物は,事業者が自ら処理しなければならない」と自己処理の原則を明確に規定している。

なお,事業者はその産業廃棄物の処理を都道府県知事の許可を受けた専門の業者に委託することもできるとしている。ただし,自己処理の原則から処理業者が不適切な処理を行った場合には,排出事業者が責任を問われることになる。

1998年12月より,事業所から排出されるすべての産業廃棄物に対して,マニフェスト管理票制度の導入と都道府県知事等への報告が義務付けられた。