用語説明

半導体レーザ

レーザ光を発する半導体の総称で,光通信,CD(コンパクトディスク)等の光源として利用されている。レーザには,半導体レーザのほか,気体レーザ,固体レーザ等があるが,これらのうち半導体レーザが小形化できるなど制御のしやすさに最も優れているため,エレクトロニクス製品に数多く組み込まれている。半導体レーザはレーザ光を使った通信の要となっている。すでに,電磁波の代わりにレーザ光を飛ばしてカラーの動画や音声を伝送する「光テレビ」構想が実験段階を脱して実用化に向け動き出しているが,そのときどれだけ高出力・長寿命の半導体レーザができるかがポイントである。企業の実験段階では,最大出力0.2Wの半導体レーザを使って波長0.81μm赤外光を発信,毎秒1億ビットのパルス符号を8km以上の距離間で送受信することに成功している。光も電波も基本的には電磁波の一種で,波長に違いがあるだけである。しかし,電波法では周波数で電波を限定しているため,当面はCATV通信等に,「光テレビ」が利用されることになりそうである。