用語説明

光磁気ディスク(OD)

magnet Optical Disk memory

焦点を絞り込んだレーザ光を当てることで,情報を記憶したり読み出したりできる記憶媒体。磁気ディスクは磁性体を薄く塗った円盤。現在,光ディスクが実用化されているが,光磁気式はそれらと異なり,一度インプットした情報をいったん消去して,また新しい情報をインプットして何回でも使用できるのが特徴である。円盤を一定の磁界の中において表面の磁性体層にレーザ光を当てると,レーザ光が当たった部分は加熱されて磁気的な性質が変化する。これが,情報をインプットする原理である。情報を読み取るときには一定の偏光面を持ったレーザ光を再び照射する,記憶されていた磁気的性質の変化により反射光の偏光面が逆方向に回転する。その変化から情報を読み出す。コンピュータ等の外部メモリや映像情報を蓄える媒体として実用化を目指して研究が進んでいる。

◆ 《光磁気ディスクの記録原理》

書換形ディスクには,磁化方向を符号とする光磁気方式と結晶/非晶質の反射率差を符号とする相変化方式があるが,光磁気方式が現在標準化されている。記録は,強いレーザ光でキュリー温度(記録膜の磁化がなくなる温度で200℃弱)まで熱し,一方的に磁界をかけて,記録膜を新しい方向に磁化させて行う。再生は,弱いレーザ光を照射して反射光の偏光の方向が記録膜の磁化により回転(光磁気カー効果)するのを,偏光フィルタで光の強弱に変換して検出する。記録膜には,キュリー温度が低くて光磁気カー効果の大きなTbFeCo系の材料が使われている(図)。

図_光磁気ディスクの記録原理