用語説明

無線LAN

無線を使ってデータを交換する構内情報通信網。一般にLANという場合は,ケーブルを敷設することで構築するが,オフィス内でのワークステーションの移動や組織変更時には,配線工事をする必要がある。その点で無線LANは有利であり,電波方式と赤外線方式の2つがある。無線LANは,同軸ケーブル,ツイストペアケーブル,光ファイバといった有線により構成されていた従来のLANを無線化したもので,ケーブルの持つ様々な物理的制約を解消する手段を提供するものである。無線LANで使用する周波数や適用するLANの形態により,様々な無線LANが開発されている。これらには,装置の小型化を図りデータ端末に組み込めるようにしたものや,イーサネットやトークンリングといった広く普及している有線LANに対応する伝送速度を実現したものがある。無線LAN製品は米国が一足先行しているが,日本においても電波法等の整備が行われ,徐々に製品化が進んでいる。現在,国内の無線LANとしては,ISM(2.45 GHz)帯,準ミリ波(19 GHz)帯,赤外線を利用したものがあり,それぞれ一長一短がある。端末のLAN接続率の高まりや携帯型端末の普及に合わせて,今後,無線LANの需要はますます増大するとみられる。

◆ 《GSMA(Global Scheduling Multiple Access)》

無線LANのアクセス制御方式の1つ。親局と複数の子局から構成されるシステムで,子局からデータ送信を行う際には必ず親局に対して送信予約を行い,親局が割り当てたフレームで送信を行う方式。複数の子局から送信するデータの衝突を避けることができ,伝送効率を高くすることができる。