用語説明

ATM-PDS

ATM-Passive Double Star

マルチメディアサービスの効率的な提供に向けATMによる柔軟な情報伝達と光カップラと組み合わせ,光ファイバケーブルおよび網側装置のインタフェース回路等を複数のお客さまで共用することで,アクセスコストの低減を可能とするアクセスシステム。ATM-PON(ATM-Passive Optical Network)とも呼ばれる。1本の光ファイバで高速OCNサービスや,CATVおよびVOD等の映像系サービス,さらに電話系サービス(INSネット64)の提供を実現する。本システムはNTTのマルチメディア実験の1つであるCATV映像伝送等利用実験のうち浦安,横須賀エリアの光アクセスシステムとして適用されている。ATM-PDSアクセスシステムは光ファイバ等を複数のお客さまで共有するため,SLT(光加入者線端局装置:センタ側)からONU(光加入者線ネットワーク装置:端末側)方向は同報分配した信号から必要な情報をONUで取り出し,ONU(端末側)からSLT(センタ側)方向はONUからの信号を時分割多重する方式を採用している。これらの制御のための信号(7byte)をATMセル(53 byte)に加えた60 byteを基本単位として扱っている。

◆ 《Partial Filling方式》

ATM-PDSアクセスシステムに電話やISDNサービスを収容するときのセル化方式。ATMセルのペイロード長である48 byteの一部だけを用いて信号をセル化する。ISDNサービスはSTM回線であり,ATM-PDSアクセスシステムに収容するためには,CLAD(Cell Assembly and Disassembly)によりセル化・デセル化を行う必要があるが,ISDNサービスは遅延を低く抑える必要があることから,ATM-PDSシステムでのセル化方法として採用している。