用語説明

第3種映像伝送サービス用装置

NTTが提供している映像伝送サービスの中で第3種映像伝送サービスは,テレビ放送規格並みの品質が提供できる高品質な映像伝送サービスであり,放送素材伝送やオン・エアー等の用途として,1992年4月からサービスを開始している。

これまでの装置構成は,冗長構成の有/無の2タイプがあり,冗長構成ありの場合にはサービス料金(基本料+回線使用料+装置使用料)が冗長なしの2倍になる。そこで,光ファイバケーブルが1心線でも装置冗長がとれる切替方式を考案(特顧平6-288327)し,サービス料金の低廉化を可能とする装置を開発した。

本装置は,アナログのベースバンド電気信号の映像信号(1チャネル)および音声信号(最大4チャネル)を直線PCMにより符号化し,STM-1のディジタル光信号(155.52 Mbit/s),スクランブルド2値NRZ信号に変換して,SM型光ファイバケーブルで伝送する装置。映像信号は,カラーサブキャリア周波数の4倍の周波数で標本化し,10 bit量子化する。音声信号は48 kHzの周波数で標本化し,16 bit量子化する。

◆ 《直線PCM》

信号振幅の大きさによらず,均一なステップで直線的にパルス符号化すること。

◆ 《スクランブルド2値NRZ信号》

情報の1と0に対応して,互いに逆方向に電流を流すが,連続した0または1の場合に各ビットごとに電流を切らずに流し続け,さらに0または1の連続によってタイミング情報が失われることを防止するために,入力データをランダム符号系列に変換した信号。