用語説明

プラットフォーム

アプリケーションプログラムが動作するハードウェアおよびオペレーティングシステムの総称。ユーザインタフェースを構築するためのアプリケーション・プログラム・インタフェースがプラットフォーム・ベンダによって異なるため,プラットフォームごとに端末側のプログラムをつくる必要がある。本来の意味は壇,舞台,昇降口など。転じてコンピュータシステムの機能を効率的に実現するための基盤となるハードウェアやソフトウェア(基本OS,拡張OS等)を指す。共通プラットフォームには以下の8つの機能がある。

① 実時間・多重処理を行う基本OS機能(基本OSは,ハードウェアアーキテクチャの違いを隠蔽し,仮想的なプログラミング環境を上位ソフトウェアに提供する)。

② システムを構成する装置の故障が検出された場合に,サービスに影響を与えずに予備装置に換える機能。

③ ソフトウェアの異常が検出された場合に,サービスの状況を判断して,可能な限りサービスの連続性を保ちながらソフトウェアの初期設定を行い,サービスを再開させる機能。

④ サービスを中断せずに,新サービスの追加を行う機能。

⑤ 同じシステムでも地域等で変わるデータ(所データ)を変更・追加する機能。

⑥ 異常発生時に異常解析のための情報を収集し,保守者に通知する機能。

⑦ 保守者との間で保守情報を授受し,指示に応じて動作する機能。

⑧ 装置間での信号授受のための通信制御装置や,外部メモリ装置(磁気ディスク装置や光ディスク装置)等,システム共通の装置へのアクセスが簡単に行えるインタフェースを上位ユーザに提供する機能。

コンピュータのダウンサイジング化に伴い情報システムの構築は,エンドユーザ主体のクライアント/サーバシステムへと移行している。このような中でユーザニーズに合わせたAP(アプリケーションプログラム)の構成並びに処理は,端末を介した操作者との入出力インタフェース表示処理,データの加工/編集/計算等の機能処理,データの検索/格納等のデータベース処理に大別される。これらを,それぞれ表示層(Presentation),機能層(Functionarity),データ層(Data)の3階層システムと呼んでおり,表示層は端末,機能層はWSまたはサーバ,データ層はサーバに対応付けられる。分散プラットフォームはAPを支える下位に位置し,これら3層間(表示-機能-データ層間)のメッセージ伝達処理を行うものである。伝達に際して必要となる伝達先の特定,セキュリティチェック,メッセージ保証,負荷制御等の機能を有する。