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8月号 2016 Vol. 14 No.8

English

Front-line Researchers

■ 概要
ICTを支える半導体テクノロジは目覚しい進歩を遂げており、近年、微細加工や結晶成長の技術を駆使して、電子1個、原子1個といった究極レベルの制御が注目を集めています。その中で、NTTが取り組む極限エレクトロニクスの研究がどのようなブレイクスルーをもたらすのか、NTT物性科学基礎研究所の藤原聡上席特別研究員に、最新の研究成果と研究者としての姿勢を伺いました。

Feature Articles: Forefront Research on Bio-soft Materials

■ 概要
NTT物性科学基礎研究所では、生体分子やソフトマテリアルの素材を活用しながら、生体の深層にある情報処理の基本原理を明らかにし、生体との直接的なアクセスを可能とするインタフェースの構築をめざして研究を進めています。本特集では、ナノテクノロジとバイオテクノロジを組み合わせた生体関連素子や、生体情報の高感度・常時センシングの基盤技術となるバイオ・ソフトマテリアル研究について紹介します。
■ 概要
膜タンパク質は生体膜上において細胞内外の物質輸送や免疫機能など多くの生理現象に関与している分子であり、工学的な観点からは超高性能な「ナノマシン」といえます。シリコンなどの半導体と膜タンパク質を融合させたナノバイオデバイスが実現できれば、さまざまな生理的なメカニズムの解明につながると考えられます。本稿では、生体内のシナプスを模倣した、膜タンパク質の機能で動作するナノバイオデバイス作製の試みについて紹介します。
■ 概要
固体表面を支持台としてその上に形成した人工生体膜(あるいは人工細胞膜とも表現できます)を、固体支持膜と呼びます。NTT物性科学基礎研究所では、固体表面の特定の位置だけに選択的に固体支持膜を作製する独自技術を発表しています。本稿では、この技術を武器に展開してきた新しい研究成果について紹介します。1つは、タンパク質を検出する固体支持膜マイクロアレイの提案です。もう1つは、固体支持膜内の特定の分子を1つずつ操作する技術の提案です。
■ 概要
人工シナプスを実現するためには、デバイスである人工ポストシナプスに神経細胞の軸索を誘導する必要があります。NTT物性科学基礎研究所では、集束イオンビーム・電子顕微鏡を用いて、神経細胞の培養基板との界面を詳細に観察することで基板材料と神経細胞との親和性を単一細胞レベルで評価する方法を確立しました。さらに細胞との親和性の高い材料を用いてナノ構造物を作製し、ナノ構造物を用いて神経細胞の成長を制御する可能性について検討しました。
■ 概要
ヒトは数10兆個の細胞が集まり、それぞれが適切に働くことによって生命活動を行っています。その中で神経系は、各細胞が協同的に働くための司令塔であり、この機能を解明することは生体内での情報伝達を理解するために重要です。本稿では、神経系を構築するために重要となる神経ネットワーク形成過程でのアポトーシスに注目し、バイオイメージングによるアポトーシス初期過程での神経細胞の機能と形態の相関性解明に関する研究を紹介します。
■ 概要
NTT物性科学基礎研究所では、マイクロデバイス技術との融合により、オンチップ型センサへの展開が可能となり、同一チップ上での複数タンパク質の同時検出や定量分析に成功しました。本稿では、グラフェン表面を特殊なDNA分子で機能化し、1 μL以下の微量サンプルをチップに滴下するだけで、ガンマーカなど生体内で重要なタンパク質を1分以内に選択的に検出するバイオセンサについて紹介します。
■ 概要
近年、健康への関心が高まるにつれ、病気の診断や予防、生活習慣の改善のための生体情報モニタリング技術が注目されています。NTT物性科学基礎研究所では、さまざまな生体適合性の基材に導電性樹脂を塗布・混合することで、生体組織に直接張り付けて生体信号を高感度に検出できる複合素材の研究開発に取り組んでいます。本稿では、導電性樹脂の一種であるPEDOT:PSSとシルクなどの複合材料を電極として用い、皮膚や生体内組織に貼り付ける生体信号計測に向けた導電性シルク基板について紹介します。

Regular Articles

■ 概要
六方晶窒化ホウ素を利用したNTTオリジナルの剥離・転写技術を用い、GaN系トランジスタを基板から剥離し高放熱性材料に転写しました。パワー動作時の自己発熱による特性劣化の大幅抑制に成功しており、パワー素子が直面している課題を解決するキーテクノロジとなる可能性があります。
■ 概要
100Gパケットトランスポートシステムによるネットワークのシンプル化と併せて、パスの設計・管理のエンジニアリング業務のフロースルー化が進展しています。ここでは、光パスと電気パスのマルチレイヤネットワークにおけるパス設計業務において、サービスごとに求められる信頼性を考慮した最適経路設計ならびにリソース設計を自動設計するマルチレイヤパス論理設計エンジンについて紹介します。

Global Standardization Activities

■ 概要
ITU-T(International Telecommunication Union-Telecommunication Standardization Sector)のCJK(China, Japan, and Korea)CTO会合が2016年3月21日に韓国のソウルで開催されました。ここでは、今回の会合の主な議題となった、5GおよびIoT(Internet of Things)、映像などについての議論結果を紹介します。

Practical Field Information about Telecommunication Technologies

■ 概要
本稿では、IP-VPNサービスを利用した拠点間通信(IP網を使用した内線通話)が時々できなくなることへの対応事例を紹介します。通信技術の基礎知識をテーマとするシリーズ第36弾となる今回は、NTT東日本 ネットワーク事業推進本部 サービス運営部 技術協力センタ ネットインタフェース技術担当の方にご協力いただきました。

External Awards/Papers Published in Technical Journals and Conference Proceedings
外部での受賞もしくは投稿した論文の抄録

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