用語説明

NetLibra(ネットリブラ)

インターネットの普及とともに,電子図書館(Digital Library)のように広く情報を集め発信するサービスや,組織内情報の継続的な集積共有サービスを実現するシステムの需要が高まり,その中で電子図書館のような要望にこたえるために,マルチメディア・アーカイブ相互を接続し,ネットワークワイドに情報発信/流通/共有を扱う仕組みが必要となる。NetLibra(ネットリブラ)はそのための1つのソリューション。

NetLibraは,情報発信/流通/共有を支援する分散プラットフォームと情報流通ミドルウェアを提供する。

(1) 分散プラットフォーム

マルチメディア・アーカイブ間を分散オブジェクト技術で接続し,情報発信/流通/共有を,ネットワークを活用して支援するプラットフォームを提供する。このプラットフォームは,CORBATINAによる分散オブジェクト技術とネットワーク連携技術をベースとして,上位アプリケーションからネットワークを意識することなく,スケーラビリティを確保し,システムの拡張や相互連携が容易に行える。さらに,分散処理技術にTINAを用いることで,故障監視やコンテンツの必要とする帯域に応じたQoS制御等,ネットワーク機能の効率的な活用も可能となる。

(2) 情報流通ミドルウェア

分散プラットフォーム上でコンテンツ流通を支援する機能をミドルウェアとして提供する。検索等の基本処理や著作権管理等の情報流通機能群をミドルウェアとして共通化することで,上位アプリケーションに対する統一的なシステムインタフェースを提供できるとともに,アプリケーション開発効率を向上できる。さらに,分散プラットフォームに対応しない従来アプリケーションや他システムに対しても,この層で提供されるラッピング技術により一体のサービスとして見せることができる。

NetLibraは,電子図書館だけでなく,電子美術館や電子博物館のようなマルチメディア・アーカイブの構築,電子出版や顧客情報共有システムへの適用,医療情報や電子公文書の流通促進のプラットフォームとしても利用できる。

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