To view PDF files

You need Adobe Reader 7.0 or later in order to read PDF files on this site.
If Adobe Reader is not installed on your computer, click the button below and go to the download site.

8月号 2013 Vol. 11 No. 8

English

View from the Top

■ 概要
シリコンバレーという地の利を活かし、クラウド・セキュリティという独自の強みを持つ革新的な企業として世界に挑むNTT I3(NTT Innovation Institute, Inc.)。CEOに就任したSrini Koushik氏にNTT I3の本当の強みとは何か、長きにわたってIT業界に携わってきた視点から、NTTグループの世界的な位置付け、NTT I3の展望について語っていただきました。

Feature Articles: Front-line Research on Graphene

■ 概要
炭素の二次元シートであるグラフェンが2004年に初めて実験的に発見されて以来、基礎から応用まで爆発的に研究が進展しています。NTT研究所においても、グラフェンの物質・材料科学の見地から情報社会に大きなインパクトを与えることを目指して、理論からデバイスまで幅広く研究を進めています。本特集では、NTT物性科学基礎研究所でのグラフェン研究の現状を紹介します。
■ 概要
グラフェンは炭素原子のみからなる、蜂の巣状のネットワークです。1原子層の厚みしかないグラフェンは、物質としては、極めてシンプルな構造体ですが、その可能性が認められ、現在世界中で活発に研究が進んでいます。本稿では、グラフェンのユニークな側面をディラック方程式の観点から概観し、グラフェンの特徴をつかむうえでラマン分光が有用であることを説明します。
■ 概要
六方晶窒化ホウ素は、グラフェンとよく似た蜂の巣構造を持つ絶縁体材料です。グラフェンと組み合わせることでさまざまな新機能の発現につながることが期待され、その大面積成長法の確立が望まれています。本稿では金属中の原子の拡散現象を利用した、新しく非常に簡便な六方晶窒化ホウ素の合成方法について紹介します。
■ 概要
グラフェンは相対論的量子力学が発現する新規な半導体として注目されています。本研究では、SiCを熱分解して得られる高品質かつ大面積シートのグラフェンから荷電粒子密度を変調できる試料を作製し、電気伝導測定を行うことで、新規な物性・物理現象の解明を目指します。
■ 概要
グラフェンにおいて、電子の集団運動であるプラズモンの時間分解伝導測定を行いました。その結果、プラズモンの伝搬速度を磁場、電荷密度、ゲートによる遮蔽効果を変化させることにより数1000〜10 km/sまで2桁にわたって制御できることを明らかにしました。
■ 概要
ラマン散乱はグラフェンの層数、電子濃度、応力などを調べるために有効な分光手法です。金や銀の金属微粒子は光との相互作用により、光の強度を増強することが知られています。表面増強ラマン散乱は、この光の増強効果をラマン散乱に利用した手法です。本稿では、SiC上グラフェンに銀微粒子を作製し、グラフェンの性質を詳細に調べた研究を紹介します。
■ 概要
本稿では、酸化グラフェンの表面にタンパク質を選択的に検出する機能を付加する研究について紹介します。NTT研究所では酸化グラフェンを固体表面に固定して利用することで、これまで解明されていなかった表面反応についての知見を得るとともに、オンチップバイオセンサへの展開を可能にしました。本手法はタンパク質のみならず、ほかの生体分子にも応用可能で、酸化グラフェンがバイオセンシングの汎用的なプラットフォームとして利用できることを示しています。

Regular Articles

■ 概要
「量子もつれ」は、量子通信や量子計算に代表される量子情報処理技術における必要不可欠なリソースです。今回、NTTのシリコンフォトニクス技術を用いることで、光子の偏波に関する量子もつれ状態を生成する素子をシリコン基板上にワンチップに集積することに世界で初めて成功しました。

Global Standardization Activities

■ 概要
2013年2月に東京・新宿で、電子的なヘルスケア(e-Health)に関するITUのワークショップと、ITU-Tの災害対応に関するフォーカスグループ(FG)が開催されました。これらのITU関連イベントを連続して実施することにより、遠隔医療・健康管理分野と災害対応分野の相互理解の促進、これらの分野でのNTTのプレゼンス向上を目指しました。ここでは、本イベントのそれぞれの主な結果を紹介します。

Practical Field Information about Telecommunication Technologies

■ 概要
気象条件や周辺環境に耐えられる設備の構築・維持を主眼に、架空メタリック通信設備に関して実際に技術協力センタへ寄せられた特異故障事例の紹介ならびに原因と対策について紹介します。隔月で掲載する、通信技術の基礎知識をテーマとするシリーズ第18弾です。今回は、NTT東日本 ネットワーク事業推進本部 サービス運営部 技術協力センタ アクセス技術担当の方にご協力いただきました。

External Awards
外部での受賞

↑ TOP